徳永しおり嬢に贈った手描きTシャツ(3)(一部修正)

ストリップのポラ館、1日の公演で、踊り子さんがファンの前に現れるポラタイムは、通常4回。ただし、横浜ロック座はそれ以外に、3回は合同ポラタイムがある。
実は前回の徳永しおり嬢に贈った手描きTシャツ(2)で、私は渡した手紙の後半で、ポラタイムに着てくれたらうれしい、着てくれたら、必ずポラを撮る、、場合によっては合同ポラに他の出演者にも着せて、という別の希望を書き添えていた。着るのはお勧めしないと言いながら、相当図々しい。
前にも書いた通り、これは相当問題のある注文である。自分の時だけ着てくれといったって、用意した衣装、裸、の2パターンという、撮影タイムの段取りを壊すので、よほど人気のない踊り子さん、時間が余っているようなときでなければ無理だ。
それを彼女が現実ににどうするかを見届けるには、プンラス、すなわちオープン(開演)からラスト、終演=必ずトリのしおり嬢の出演終了まで、場内に居座る必要がある。それは私の終電の時間としては可能なのでそのつもりだったが。
ダンス、べどしょーの部分では決まった衣装があり、それを見せ、途中で着替えたり脱いだりするのがストリップであるが、ポラタイムは、必ずしもその衣装ではなく、毎回自分があらかじめ用意した衣装を着てきて撮影を求め、その希望者が終わると途中で、脱いで撮影となる。ダンスの時着たものを着る場合もあるが、違うもの用意して、毎回変える出てくるることが多い。そうやって目先を変え、多く写真を撮らせて劇場の収入に寄与するのである。
徳永嬢もいろいろ考えてくるのだが、せっかく用意した衣装を誰も撮らず、脱ぎしかとられないで、嘆くシーンも2,3度見た。もちろんその時は、YAMADAもその衣装を撮らないか、脱ぎで撮る一員なのであるが。
とはいえ、この時ならまだ、客の持ち込み衣装にそでを通してもらうのを見ることも可能だろう。
さらにそのあとにOP(オープン)ショータイム、上半身には何か羽織るのが通常である。そっちも可能性がないわけではないが、結構決まったユニホームみたいなものを着ることも多い。
で、たしかにそれらの時、踊り子さんによっては、ファンから送られたお祝いTシャツなどを着ることがあると思う。だがそれは、実際に確かめた話ではないが、見たところ、依頼者がオリジナルデザインを業者に持ち込んで印刷してもらったもののようで、同じものをファンや本人以外の踊り子さんも着て盛り上げるように使われる。それは一応プロの手を通っているのである。金もかかっている。
いずれにしろ、技術面の習得という意味からするとほとんどぶっつけ本番のように描いた、汚れや書き損じの散見するしろものを着るのとは意味が違うのである。
しおり嬢は、2回目のポラタイムに贈ったTシャツに感想を言ってくれた。そんなにいろいろ言われたわけではないが、お礼とともに「バイオリンのデザインはすばらしい」、みたいなことも言われたことは覚えている。見てくれた。ほめてくれた。この2回目の場にTシャツを持ってくるのを忘れたともいわれたが、最初からそれは本気で期待していたわけではないので、「いいえ、結構です」みたいな返事をしたと思う。
その時も別衣装(魔法使い?)だったが、、Tシャツは着ていなくてもこだわらず撮る、という態度で行きたかったので、かまわず追加で1枚撮った。さらに2回目だったか3回目だったか初めて合同ポラを撮った。
言うまでもなくその合同ポラタイムも別衣装だった。それは他の踊り子さんとコーディネートされたもので、勝手なものは着られないことは明らかだった。
ところで、その時に私が彼女たちにリクエストしたポーズは5人の踊り子さんによるラインダンスだった。
しかしラインダンスで、という指示は意外にすぐには通じなかった。5人共通にわからなければ通じないのかもしれないが、SKDもNDTも遠くなりにけりである。それでも私の脳に染み付いたイメージで手と足を指示したらなかなかきれいに決まった。ただし、舞台で下手方向に直線で並んでもらったラインダンスの先頭はしおり嬢であり、カメラの位置から遠くなりそうだった。
それでもいいやくらいの気になったのには、プレゼントを着てもらえないことにすねたYAMADAの狭い心根がのぞいた気がするのだが、しおりそして私が敬愛する雪見ほのか姐さんがそこにいて、カメラから遠くなりすぎないように向きを直す指示をしてくれたのだ。
ということで、2回目も3回目も、一人も合同も、ポラタイムは彼女の用意した自前の衣装で登場してきたわけである。
で、その日の最終4回目公演も居残った私であるが、かすかな期待、というより、ほとんどTシャツのことなど忘れて、ステージのポラの場所とは反対側で座っていた。
実際、財布の中身は予算に達していた。もうTシャツは着てこないと思い定めていた。だがポラタイムになり、銀河のTシャツで彼女が出現した時、ばねが弾けるように席を飛び出していた。すでに何人も列に並んでいて、彼らは私の手になるTシャツを着た徳永さんを何の疑問も抱かずに、いつものように撮ろうとしているのだ。もちろん衣装がいいから並んでいるはずはないが、並んでいる連中から苦笑が漏れたり、脱ぎで撮ろうとしたりする連中ばかり、といったことがなかったのはうれしかった。
そして私の順番が回ってきた。私は握手を求め、「もう死んでもいいです」と語りかけた。しおりさんからもにこやか何か言われた。「せっかくなので、やっぱり着た方がいいと思いました」みたいなことだ。「バイオリンの方は着られなくて済みません」といわれたのは覚えている。これ、すなわち銀河を着るだけでも苦渋の選択だったに違いない。それでも私から見て、想像以上に似合ってきれいに見えた。とても。彼女のスーパープレミアムボディだから、私のイラストレーションがリアリティを持って存在したのだ。
私が前後ろ2方向から1枚ずつを写真を撮り終えて席に戻ると、何人かののちに衣装の撮影希望者は終わって、脱ぎとなった。Tシャツはもう彼女の体から離れた。だがそこで私の感動には続きがあった。そのあと徳永嬢は脱いだ私のTシャツを自分の衣装として丁寧に畳んで、やさしくそばのラックにかけてくれたのだ。それを見ることができたのである。それは私を意識してではない、レギュラーな行為としてに違いないのだ。うれしかった。
ポラタイムが終わると最後のOPショーである。するとまたもさっきいったん脱いで畳んだ銀河のTシャツを身につけて、徳永しおりはそでに登場したのだ。
ポラタイムのときはTシャツの下はコンパクトなショーツをはいていた。OPの際には、お約束としてこんどは下は何もはいていない姿である。光栄だった。恒例のラストハイタッチをして彼女と別れた。
たとえ目の前で着てくれなくても、実際にバイオリンの方はそうだが、それを着た見事な姿を想像する楽しみは手に入ったのである。それでも、片方とはいえ目の前で素肌の上に自分が手描きしたものを着てもらえた歓びは、本当に死んでもいいほどの価値があった。ここでポラ写真を掲載することはできないが、それは私に言って素晴らしい一生の思い出となった。




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